今年の1月まで、毎月関西ディベート練習会を実施してきましたが、2月以降コロナのため実施を見合わせていまして、オンラインで他地域の練習会に生徒に参加してもらうことはありましたが、自前での練習会は久しぶり。
急な思いつきでやったにも関わらず、中1~高1の4名の生徒が参加してくれました。これぐらいだと目も届くのでいい感じでディベートに必要なスキルであるAREAやNLCを使って立論、反論の練習をし、最後は経験者と初心者にわかれてSummary & refute の練習を行いました。
まずはアイスブレークとして、ブレイクアウトルームで生徒二人ずつにわけ、AREAで自分が好きなもの紹介をやってもらったのですが、「初めての参加で理由とか考えるの難しい」と言っている初心者に、経験者が「誰もがそうですよー、自分もそうでしたー」と声をかけてくれたり、「それって例っぽいですね、つまり何でその例がおこるのかってのが理由かも」って的確にアドバイスしていたりもして、ちょっと感動!
さて、今日取り上げた論題はこちら。
1)日本の学校を9月入学にすべき
2)ドラえもんは未来に帰るべき
3)夏休みの宿題を廃止すべき
4)桃太郎は正義の味方である
最後のお題で Summary and Refute を,初心者ペアは日本語で、経験者ペアは英語でやったのですが、初心者は習ったAREAの形に忠実に話をしっかりしており、また初心者には難しい反論も、型にはめてがんばってやろうとしてくれていました。もちろんなかなか最初からうまくできるわけではないですが、練習すると思考力が鍛えられ、いろんなポイントが浮かぶようになりますよ!
それは英検などの英作文やインタビューテスト対策としても有効ですし、なにより論理的思考力が養われることは大学受験の小論文でも、皆が将来仕事をするときの資料作成でも、議論を交わすときにも本当に役に立つ力なので、今後も是非継続して参加してほしいなーと思います。だんだん英語で出来るようにしていきたいですね!
また、経験者たちは、否定側が「正義という価値観は立場によって変わる、鬼には鬼の生活があり、桃太郎は人間側の理由、どちらが正義とは言えない」という、「正義とはなんぞや論」的な、なかなかに難しい議論を英語で話していて、その反論として、すこし考える時間を要したものの、「生きるために何をしてもいいわけではない、例えば生きるために泥棒が人からものを盗んでいたとしても、それを正しいとは言えない、だから鬼が生きるために人から奪うのを正当化できない。悪い結果をあたえている鬼は悪い、だから桃太郎は正義」というような、いっぱしのプリンシパルで返しており、苦しみながらも英語で述べようとしている姿にたのもしさを感じました。
英語なんて口から出してナンボです!自分でいいたいことを言いたくて辞書をしらべた単語、それを自分の口からふりしぼって出すとかなり定着力が高い、これは経験者たちは実感しているのではと思います。
クロージングの後、経験者が「自分が絶対の自信をもったポイントを見事に削られたときに、ほんっっまに凹む、そういう耐性みたいなのがディベートには要ると思う」というので、いやいや、でもそれも学びやん!相手が言うてる事きいて、おおお、今度パクろ!ってメモしたらええねん、私なんて昨夜「主婦に賃金を支払う」っていう論題で、女性が平等な地位を手に入れるためにってアーギュメントを一生懸命たてて話をしたのに、否定側のリーダーが「こちらは同じお金を女性ではなく女性を登用した会社に助成金として出す。これにより女性がさらに活躍できる社会になる!あっちは余計に女性を家にとじこめるだけ!」って言ってきて即死亡したわ!でもそういう話ができるんやなーって学びになるから、という話をしたら、うわー、それはこっぴどくやられたな、と言われて傷口に塩っていう…(笑
とまぁ、今日のような少人数練習会、教室生同士の交流にもなるし、子どもたちの自己発信力を鍛える練習にももちろんなるので、これからも定期的にちょいちょいやっていけたらなと思いました!
ちなみに4)の論題について、下記サイトにてわかりやすく論じられていますので、ぜひご覧ください!
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