2021年度、英検®S-CBTへ統合

英検®には現在4タイプの受験方法があります。

1)本会場受験

2)準会場受験(高山台教室では年3回実施しています)

3)CBT(問題も解答もすべてコンピュータ上で実施)

4)S-CBT(問題はコンピュータ、解答は紙に記入)


1)と2)は同じ日程の同じ級ではどちらかしか受験できず、つまり同じ級の受験機会は年3回(5月、10月、1月)ですが、3)と4)は毎週(平日も!)受験できます。が、毎週受けて良いわけではなく、年3回のタームに区切られており、1タームの中で1回しか受験できません。2020年度については3)と4)についてそれぞれ年3回受けられたようですが(4は実質2回だったかも)、2021年度は3)と4)はS-CBTに統合されることが英検協会から発表されています。


2021年度「英検」、「英検 S-CBT」、「英検S-Interview」の検定料のお知らせ

ーおよび英検CBT/英検S-CBTのサービス統合について-

https://www.eiken.or.jp/association/info/2021/pdf/20210205_info_eikenfees2021_1.pdf


つまり、受験者にとっては従来型の1)と2)で年3回、あらたなコンピューターベースのS-CBTでも年3回、合計年6回のチャンスとなるわけです。


S-CBTへの統合についてですが、名称はS-CBTへ統合されますが内容は現状のCBTとS-CBをミックスしたものになるようです。

現状CBTは問題・解答すべてコンピュータ、S-CBTは問題はコンピュータ、解答は紙となっていたところを、新たに統合されるS-CBTでは受験者自身が紙に書くのかコンピュータに打ち込むのかを選ぶことができるようになるとのことです。

なので、ITスキルがたりないー!という人もそんなに心配しなくて良さそうですね。


特に高校生についてはすでに2級を取得していても、大学受験に向けてより高いCSEスコアを取りたいという需要があるようで、純粋に準1取得を目指すのか、2級を極めるのかで悩ましい面があるようです。


それについては、「準1に向けて単語をインプットしつつどちらの級も受験する」ことをおすすめしたいです。


なぜなら2級の大問1には準1語彙も含むので準1への学習は2級の対策にもなること、また準1を持っていることで思わぬところで有利になることも考えられる(推薦の学内点数上乗せ、受験時のみなし得点・加点・出願資格などを得られる場合がある)からです。


また、どのスタイルを受験すればよいのか、ということですが、新S-CBTでは紙に書くかコンピュータに入力するかを選べるようになることでITスキルについてはそれほど心配しなくてはよくなるものの、受験者がそれぞれPCに向かってスピーキングの問題をしゃべっているという状況になるので、対面で面接官に向かって話すそれとは雰囲気も大きく異なりますし、他の受験者の声が聞こえることで集中力がそがれる、なども問題はやはり残ります。

ですので資格取得のためには基本的には従来型を重視しつつ、ただ従来型の場合は1次試験に落ちてしまうと2次試験は受けられないため、予算的に許すのであれば4技能のトータルスコアを得るためにはS-CBTも取り入れていけばその分チャンスは増えますね。


ただ現時点でよくわからないのですが、S-CBTはもともと大学受験のために開発されたシステムで、貧富の差や地域格差を是正するために受験回数や時期を制限するという理念がありました。そう思うと、大学受験のデータとして活用する場合のスコアはそのあたりの制限がないのかなどについての確認を提出先からとることは必要かもしれません。私も引き続き情報を集めていきたいと思っています。


S-CBTを受験する際に中高生におすすめしたい形式は、もちろん個人差があるので個人のITスキルによるところもありますが、一般的な中高生だと考えると、


・選択問題(リーディング・リスニング)はコンピュータに打ち込むスタイル

・ライティングは紙に書くスタイル


を選ぶのが良いのではないかなと思っています。

生徒によってはアナログ人間だからとすべて紙ベースを選びたくなるかもしれないのですが、問題はPCの画面上にでるので、それを見ながら解答は手元の紙に書く、というのは、視線の動く距離が大きく大変忙しく感じると思われます。それならば、画面上でピッ、ピッと選択していくほうがスムーズ。数字を打ち込むだけならキー操作になれてなくても簡単そう(ここにハードルを感じる場合はやはり手書きがいいかも、ただ若い子は大丈夫そう)。


一方で、ライティングについてはブラインドタッチが身についているのであればコンピュータに打ち込むタイプを選ぶのも良いですが、カーソルの移動や操作にそれほどの自信がない場合は紙に書くほうが書くこと自体に集中できるのではと思います。画面上でコピペができるのかなどは気になるところで(これができるなら推敲は抜群にしやすい)、私も一度受験して確認してきたいと思っています。


ちなみに私自身が受験するとすれば、上記のことを確認するためにも、また私自身が手書きより打ち込む方がやりやすいと感じることからも、すべてコンピュータにうちこむ形式を選ぶかなぁとは思います。

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